「知財管理」誌
Vol.74 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 74巻(2024年) / 11号 / 1481頁 |
論文区分 | 海外注目判決(No. 98) |
論文名 | (No. 98) [中国]「請求項のさらなる限定」による訂正の具体的要件を示した最高人民法院判決 |
著者 | 本橋たえ子 |
抄録 | ( 2021)最高法知行終556号事件(最高人民法院2023年12月12日判決)は、最高人民法院が、訂正制度の本旨に基づいて、訂正の可否における3つの要件((1)訂正の幅、(2)訂正の方式、(3)訂正の目的)を論じ、2017年の審査指南の改訂により導入されて以降、必ずしも明確ではなかった「請求項のさらなる限定」の判断基準を明らかにした点に意義を有するものである。本稿では、まず、中国における訂正制度等の基本的事項について概括した上で、本判決において、最高人民法院が示した「請求項のさらなる限定」の訂正に係る要件へのあてはめにおいて、独立項への書き換えが認められた請求項と訂正が認められなかった請求項の相違点に着目しつつ判決のポイントを解説するとともに、実務上の留意点にも言及した。 |