掲載巻(発行年) / 号 / 頁 |
74巻(2024年) / 10号 / 1270頁 |
論文区分 |
特集(DE&Iと技術革新のシナジー −知財が担う役割−) |
論文名 |
技術による Diversity, Equity & Inclusionの促進─スマートインクルージョンと独自技術の開発─ |
著者 |
竹村和浩 |
抄録 |
AI/IoTまた量子コンピューターの時代において、これら最先端の技術開発は、真に全ての人が活躍できかつ安心・安全に暮らせる社会の基盤作りにおいて必須の要素であると言える。とりわけ社会的弱者である「障害」を持って暮らす人たちの視点に立ったDE&I実現のための技術開発は喫緊の課題であるとも言える。本稿ではテクノロジーを障害を持つ人たちの視点で開発しDE&Iある社会を実現する発想として「スマートインクルージョン」という考え方を紹介する。スマートインクルージョンとは「スマート=IT化・デジタル化」「インクルージョン=包摂(全ての人が生かされる社会の状態)」のことであり、Extremeな事例(例えば、核攻撃を想定するところから、セーフティーネットとして、インターネットの概念が生み出された様に)こそが、技術開発の突破口、新たな発想の源泉である。ここから見えてくるのは、世界に先駆けて「超高齢化社会」に突入した日本の歩むべき道筋であり、また新たなイノベーションの可能性である。 |