「知財管理」誌
Vol.73 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 73巻(2023年) / 7号 / 843頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 近年の審決取消訴訟における 逆転判決事例の分析 |
著者 | 特許第2 委員会 第3 小委員会 |
抄録 | 審判や異議申立で不利な審決や決定がなされた場合、不服申し立て手段として審決取消訴訟や決定取消訴訟(以下、本稿においては、これらを総称して「審決取消訴訟」という。)を提起することがあるが、時間及び費用の負担が大きいことから、審決を覆すことができる可能性がどの程度あるのかを見極めた上で、審決取消訴訟を提起するか否かを判断する必要がある。しかし、企業等の知財担当者で審決取消訴訟の経験が豊富な者は多くなく、その判断に悩む者は多いと思われる。 本稿では、実務を進めていく上での参考となることを目指し、審決取消訴訟で取消判決がなされた裁判例を抽出し、事件種別、技術分野別等の分析を行った。技術分野別においては、特に、化学分野と機械工学分野に着目し、傾向分析を進めた。また、審決取消訴訟での取消判決が多かった化学分野においては、具体的な裁判例の考察を行った。 |