「知財管理」誌
Vol.73 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 73巻(2023年) / 3号 / 339頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 欧州特許庁の審査スピードと 審査の品質に関する研究 |
著者 | 国際第2 委員会 第1 小委員会 |
抄録 | 欧州特許庁(以下、EPO)は、近年、欧州出願日から拡張欧州サーチレポート(以下、EESR)の発行までの期間を短縮することでバックログを削減し、さらに審査請求日から最終処分日までの期間を短縮することで審査スピードの迅速化を進めている。本稿では、EPOによる審査スピードが迅速化した一方で、審査の品質を維持もしくは向上させることができたのか実態調査を行った。EPOへの出願日が2001年の出願と2015年の出願のそれぞれに対して、異議申立の結果、EPOによる独自文献の抽出率、および当該独自文献による他国の審査への影響の観点から品質の評価を行った。その結果、審査スピードは迅速化しつつも、品質は維持されていることが明らかとなった。 |