「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 9号 / 1079頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 共感を得る提言に必要な共創視点と4つのプロセス |
著者 | マネジメント第1委員会 第3小委員会 |
抄録 | 知財情報は、研究開発や事業活動において従来から活用されてきたが、近年は経営や投資の文脈の中で語られる機会が増加している。知財情報に基づく戦略的な提言活動が知財部門の新たな役割として広く認知され、先行企業の成功事例が取り上げられる反面、提言活動の要諦が掴めず一方的な提言に終始してしまう等の課題も見聞する。戦略的提言の検討に際しては市場・金融・技術・法律等の非知財情報が欠かせないが、これらを表層的に知財情報と組み合わせても、提言先である経営層・事業部門・R&D部門をはじめとする「社内顧客」の共感は得られない。そこで「共感を得るための非知財知識」に着目し、社内顧客のニーズを踏まえたゴールを設定・共有して検討を進める「共創言語化」や相手に伝わる切り口・表現を検討する「共通言語化」など、共創の視点を意識した4つのプロセスに対する考察を通じて、共感獲得に資する提言実務の体系を纏めると共に、その再現性や継続性を組織的に高めていくための方法論を検討す |