「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 4号 / 519頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No. 528) |
論文名 | (No. 528) ノウハウに職務発明として 対価請求を認めなかった裁判例の考察 |
著者 | 角谷 浩 |
抄録 | 本裁判は、大手ゲーム関連企業に勤務していた控訴人である元従業員が退職後に被控訴人である当該企業に対して提起した職務発明の裁判(令和2年(ネ)第10048号 職務発明対価等請求控訴事件、同付帯控訴事件(原審・東京地方裁判所平成30年(ワ)第36424号))である。対象となる特許は平成16年法改正前の職務発明制度下で特許を受ける権利を被控訴人に譲渡されたものであり、知的財産高等裁判所は、控訴人が求めた特許とノウハウの対価請求に対して、原判決を支持し、特許に対して約17万円の支払いを認め、ノウハウに対して対価の支払いを認めなかった。この判決で特に注目される部分は、ノウハウの取り扱いである。この判決を基にノウハウをどのように取り扱うべきか企業の立場で考察する。 |