「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 4号 / 484頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 裁判所における優先権の判断に関する研究 |
著者 | 特許第2委員会 第3小委員会 |
抄録 | 基本的な発明の出願後に、その発明と後の改良発明とを包括的かつ漏れのない形で特許権として保護するために優先権制度が用いられているところ、いわゆる実施例補充型の優先権主張出願が認められなかった裁判例として、人工乳首事件(平成14年(行ケ)第539号)があり、優先権制度の利用には注意が必要と思われる。当小委員会では、優先権が認められるか否かが争点となっており、その判断がされている近年の裁判例を16件抽出した上で、審査基準に基づいて類型化し、裁判所がどのような要件で優先権を認めているのかを調査分析した。また、類型ごとに具体的な事例を紹介し、どのような場合に優先権が認められるか検討し、優先権制度を利用する場合の留意点を実務者への提言としてまとめた。 |