「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 3号 / 359頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | AI関連発明の特許出願における 記載要件判断に関する事例紹介 |
著者 | 特許第1委員会 第2小委員会 |
抄録 | 近年、目覚ましい発展を遂げているAI関連技術において、特許出願数が増加している中、2019年1月に特許庁はAI関連技術に関する特許審査事例を公表した。本研究では、この公表以後のAI関連技術の特許出願における記載要件判断について調査を行い、審査事例6例をピックアップし紹介する。ピックアップされた審査事例からは、AI関連技術に特有の傾向は見出されなかったが、一方で、今後AI関連技術にかかる特許出願の権利化実務を進めるうえで参考になる点として、課題解決のために不可欠な要素を明確に明細書に記載しておくこと、可能な範囲で明細書中に発明の構成要件の範囲や相互の関係性を明確にする内容、発明の構成と効果との関係性を明確にする内容を記載しておくこと、審査官の拒絶理由の妥当性を的確に把握すること等が有効であることが示唆された。 |