「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 3号 / 319頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | OKRによる知的財産活動のマネジメント |
著者 | 足立和泰 |
抄録 | 今日、顧客ニーズの多様化、異業種との共創などを背景に、事業環境が複雑さを増し、将来予測が困難な時代となっており、研究開発成果を権利化し、自社製品の競争力を強化する従来の知財活動に加え、他社との共創や新規事業の創出など、より不確実かつ複雑な社会に対応した活動が求められている。一方で、出願件数や収支などの目標数値で管理するマネジメントは目標達成が事業にどう繋がるのかが経営者に見えにくい、知財活動の目的が「事業への貢献」であることを従来以上に強く意識しなければならない、等の課題認識がある。 こうした背景から、当社は変化のスピードに対応し、事業貢献を強く意識した高い目標に挑戦すべく、OKR(Objectives and Key Results)を導入した。OKRは今日の複雑かつ予測困難な新しい知財活動に適したマネジメントであると考えている。当社の経験を踏まえ、知財活動におけるOKRの設定運用の特徴および課題など、OKRに関する組織運営について考察を行う。 |