「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 12号 / 1524頁 |
論文区分 | 海外注目判決(No.76) |
論文名 | (No.76)[中国]特許無効審判,審決取消行政訴訟 に示された進歩性有無の判断方法 |
著者 | 梁 海蓮 |
抄録 | 中国特許・実用新案の進歩性は、3ステップ法により判断される。中国無効審判第34530号審決及び第二審(2020)最高法知行終155号によって示されたように、対象発明と主引用発明との技術的相違点を認定するにあたり、対象発明の各構成要件の内容と、対象発明の全体における作用効果、解決した技術的課題及びもたらされた技術的効果との関連性を総合的に考慮し、各技術的特徴の 間の協働作用及び各技術的特徴と対象発明の全体との関係性に留意すべきである。対象発明の技術的相違点が協働作用を有する複数の技術的特徴を含む場合には、理由なく複数の技術的特徴を個別の技術的特徴に分割し、当該複数の技術的特徴のそれぞれが先行技術文献から示唆されているかどうかによって進歩性を判断してはならない。この進歩性についての判断基準は、発明の技術的相違点が協働作用を有する複数の技術的特徴を含む場合の進歩性主張に有用であるため、これらの事案を詳細に紹介する。 |