「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 10号 / 1277頁 |
論文区分 | 特集(変わりゆく知財活動 −持続可能な社会を目指して−) |
論文名 | ESG投資におけるグリーンウォッシュ問題 と知財評価を使った対抗策 |
著者 | 三浦毅司 |
抄録 | 近年、日本においてもESG投資への注目が高まっていると言われている。ESG投資残高は世界では2020年末には35兆ドルに達し、主要国では全投資の40%を占めるまでに成長、日本でも2020年末には310兆円を超える規模にまで成長した。ESG投資残高が急増する一方で、その投資がグリーンウォッシュであると指摘されるケースも増加している。過去にグリーンウォッシュと指摘された事例では、投資家に不測の損害をもたらすことになった。金融庁でも対策として、2021年6月に「サステナブルファイナンス有識者会議報告書」を発表、「タクソノミー」の策定に向けた動きの提言があったが、いくつかの課題が指摘されている。投資家が自らを守るためには自身がその企業の事業活動を、外部環境の変化とともに正確に把握しておく必要がある。このためには知財情報分析、特に相対的な知財価値評価のトレンドを把握することが有効である。 |