「知財管理」誌
Vol.72 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 72巻(2022年) / 10号 / 1213頁 |
論文区分 | 特集(変わりゆく知財活動 −持続可能な社会を目指して−) |
論文名 | 水素エネルギーの利活用の最新動向と展望 |
著者 | 辻上博司※つじ(1点しんにょうに十) |
抄録 | 水素は脱炭素社会を実現する有力なエネルギーとして期待されており、様々な業界で水素に関する取り組みが進められている。世界各国でもカーボンニュートラル実現に向けてCO2フリー水素導入に向けた動きが活発化しており、政府が水素普及に向けて巨額な補助金を出す国もある。オイルショックを経験したわが国では、これまでにサンシャイン計画、WE - NET(World Energy Network)、JHFC(水素・燃料電池実証プロジェクト)などの水素の有効活用を目的とした国家プロジェクト等が進められ、水素の製造技術から利用技術まで幅広い検証が行われてきた。結果として、燃料電池車の実用化や商用水素ステーションの整備などに繋がっている。しかしながら、水素エネルギー社会の実現に向けては、グリーン水素の製造、供給に関するコスト低減など、まだまだ課題が多い。本稿では、水素の基本的な特性、製造・輸送、水素アプリケーション、我が国の水素ステーションの現状、各国の動き、課題について幅広く述べる。 |