「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 9号 / 1157頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 農林水産分野における知的財産に関する最近の動向 |
著者 | 青山優子 |
抄録 | 近年、我が国の農林水産物・食品の強みである高品質・高付加価値な点の源泉となっている知的財産の侵害や海外流出の事例が生じており、本来得られるべき利益や権利が著しく損なわれるばかりか、確保できていた有力な海外市場を失うおそれが出てきている。このため、知的財産について戦略的に創出・保護・活用し、我が国の農林水産業及び食品産業の国際競争力の強化を図ることが重要となっている。そこで、農林水産省では、「農林水産省知的財産戦略2020」の見直しと新たな戦略の策定に向けて有識者による検討会を開催し、同検討会での議論等を踏まえて令和3年4月に「農林水産省知的財産戦略2025」を策定・公表した。本稿では、同戦略の概要及び地理的表示(GI)、データ利活用促進を含めた農林水産知的財産政策の方向性について紹介するとともに、令和2年3月に閣議決定の上、国会に提出され、同年12月に成立・公布された改正種苗法についても詳述する。 |