「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 7号 / 950頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許侵害訴訟と並行する IPRの審理開始決定を自己に有利に導くには? |
著者 | 国際第1委員会 |
抄録 | IPRと特許侵害訴訟が並行して係属する場合にPTABがIPRの審理開始/却下を判断する基準を示したFintiv決定が、「先例となる決定」に指定された。本決定では、特許侵害訴訟と並行して係属するIPRの審理開始/却下の決定にあたり、6つの要素から総合的に判断して、PTABが裁量でIPRの審理を却下した。本稿では、特許侵害訴訟と並行するIPRの審理開始/却下に与える本決定の影響を検討する。IPR請願人がとるべき対応として、(A)訴訟提起後の早急なIPR請願、(B)訴訟手続き停止の申立て、(C)IPR対象クレームと引用文献の選定、(D)説得力の高い無効主張、及び、特許権者がとるべき対応として、(a)訴訟とIPRの日程関係の主張、(b)訴訟とIPRの重複投資の主張、(c)争点の同一又は実質同一の主張、(d)IPR請願人の無効主張への反論を提言する、があげられる。 |