「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 5号 / 698頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No. 516) |
論文名 | (No. 516) 主引例である公開特許公報の従来技術として 引用されていた技術文献が審決取消訴訟において 初めて提出され,採用された事例 |
著者 | 野中啓孝/玉置菜々子 |
抄録 | 本判決は、無効審判において審理されていなかった公知文献(ただし、審理対象であった主引例において従来技術として引用されていたもの)につき、審決取消訴訟において、副引例とすることを認めた事例である。本判決を先例として、「無効審判で審理対象となった公知文献に従来技術として引用されていれば審決取消訴訟において証拠採用される」と一般化することは困難であるが、審決取消訴訟における審理範囲の制限に関し、その理論的根拠から、裁判所がより柔軟な判断をした事例と考えられる。 |