「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 5号 / 633頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 知的財産部門による“呼び込み型アプローチ”の オープンイノベーション推進 |
著者 | 小池 允 |
抄録 | 企業を取り巻く競争環境が変化するなかで、知的財産部門が貢献できる業務の提供範囲も変わっていくべきであるという考えのもと、様々な施策を実行し、新たに知的財産部門が提供し得る業務サービスを探索している。その一つとして、変化への適応の過程で社内の研究開発の成果として生まれた技術に関する事業領域がなくなってしまった場合に、知的財産部門が主体的に新たな出口戦略としてオープンイノベーションを通じて事業化を進めている事例を紹介する。当初は自社の強みに基づく領域での囲い込み型アプローチでオープンイノベーションを進めていたが、その後、自社の求心力を高めることで外部パートナーに関心を持ってもらい領域の制約なしにオープンイノベーションを進める呼び込み型アプローチを採用している。呼び込み型アプローチでは領域の制約がないため事業化に向けた前提条件の変化が起こりやすい。そのなかでいかに知的財産部門が貢献できるかを述べる。 |