「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 3号 / 335頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 台湾における証拠保全制度の実務現況 |
著者 | 陳 軍宇 /三上葉子 |
抄録 | 近年、台湾知的財産裁判所による証拠保全の申立許可率は相対的に高くなっている。裁判所が、証拠保全は訴えの提起前における証拠収集または権利侵害の有無の確認を行うのに重要な方法であると考え、寛容な認定を行っているためである。証拠保全は公権力によって被疑侵害者や第三者から証拠収集を行う一種の方法であり、物品の専利と方法の専利のどちらにおいても、権利侵害の証明や損害賠償額の算定に必要となる証拠を取得するのに有効な制度である。本稿では、台湾実務における最新のすう勢を紹介するとともに、証拠保全申立ての要件、裁判所による証拠保全の審理方法及び実施方法等を紹介する。 |