「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 3号 / 311頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 教育目的のオンライン配信における著作権法上の問題─コロナ禍において教育を止めないための取り組み─ |
著者 | 唐津真美 |
抄録 | 近年、インターネットを通じた遠隔授業を行う教育機関が増えており、昨今の新型コロナウイルスの影響でその傾向はより強いものとなっている。著作権法の権利制限規定の1つである第35条は、従来から学校等の教育機関における著作物の複製に加え、遠隔地と同時配信で行う合同授業形態を認めていたが、平成30年改正法により、指定管理団体への補償金の支払いを条件として、スタジオ型のオンライン授業や、オンデマンド授業、補助教材を児童生徒等にメール送信することなどが可能となった。本稿では、教育目的の公衆送信(以下適宜「オンライン授業等」という)において著作権が問題となるケースを説明し、改正後の著作権法第35条の適用範囲及び新設された教育目的公衆送信補償金制度について概説する。その上で、オンライン授業等の利用上の留意点や、今後に残された課題についても解説する。 |