「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 12号 / 1629頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | PCT協働調査プログラムへの期待 |
著者 | 国際第2委員会 第3小委員会 |
抄録 | 五大特許庁(日・米・欧・中・韓、以下IP5)は、2018年7月から2020年6月までPCT協働調査試行プログラムを実施した。本プログラムは特許庁間のワークシェアリングや国際調査報告の品質向上を目的とするものである。この制度を利用すると、各庁の特許性に関する見解が各国移行する前に得られる、各庁の判断を基に質の高い国際調査報告が得られる、などとされている。 本稿では、本プログラムの概要を紹介すると共に、実際の運用について包袋に基づいて実態調査を行った。その結果、五庁の調査結果を共有することで、国際調査報告に引用される文献において同報告の作成を担当した特許庁の作業言語以外で記述された先行技術が増えた一方で、各特許庁間の特許性に関する判断のばらつきに開きがあることも明らかとなった。 |