「知財管理」誌
Vol.71 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 71巻(2021年) / 12号 / 1603頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 中国特許無効宣告手続での インターネットサイト上の証拠の審査と認定─申立人の果たすべき合理的立証責任の分析─ |
著者 | 相澤良明 |
抄録 | 中国の特許無効宣告手続において、当事者がインターネットサイト上の情報を証拠として使用する機会が最近はますます増加しており、特に意匠特許の無効宣告手続では、インターネットサイト上の画像或いは写真の中の製品や設計が先行意匠の証拠として使用された事件の増加が見られる。本稿は、その意匠特許無効宣告手続において、合議体はどのような法律規定に基づき提出されたインターネットサイト上の証拠の真実性、公開性(刊行物や頒布性)及び公開時期を認定するのか、一方、当事者はインターネット上の証拠の持つ特有の不確実性を克服するためにどのように合理的に形式的、方式的要件を満足すると立証責任を果たすべきかについて、事例を交えて分析報告する。併せて、2021年6月1日に改正された特許法に対応するよう改正中の専利審査指南の立証証拠に関連する規定の改正案を引用し立証手続きの改正についても紹介する。 |