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国際活動
インドネシア・マレーシア訪問団派遣
前半(3月17日〜19日)はインドネシアにて、DGIP(インドネシア知的財産総局)、税関、EC事業者(Tokopedia社)、MIAP(民間の模倣品対策団体)、経済警察、そしてインドネシア最高裁判所を訪問しました。
DGIPでは、悪意の出願に対する審査向上や、模倣品摘発などに関する要望を行いました。なお、JIPA訪問団の様子が即日DGIPのウェブサイトに掲載されました。
https://www.dgip.go.id/artikel/detail-artikel-berita/diskusi-intensif-kekayaan-intelektual-djki-terima-audiensi-jipa?kategori=liputan-humas
税関では、税関登録制度に関する改善要望を行いました。またTokopedia社ではEコマースに関する問題点や改善提案などを行いました。さらにMIAPとの意見交換では、消費者の模倣品に対する意識や、今後の啓発活動の連携について、また経済警察では、手続きについて不明瞭な部分の説明を受け、今後の権利者の協力について話しました。最高裁判所では、組織、訴訟期間に関するルール、判例の開示場所などについて説明を受けました。総じて、行政機関各所からは好意的に受け入れました。一方で、模倣品の摘発について、親告罪という制限がある為、各種機関による自主摘発が難しいことが改めて分かりましたが、権利者からも協力を行うので、スムースな摘発を行って頂けるよう要望を行っています。
市場調査ではスポーツシューズの模倣品(質の悪いものも多数)が多く確認され、改めて模倣品侵害の深刻さを感じています。最高裁判所では、審理期間の短縮や、商標不使用取消について議論を行いました。
インドネシアDGIPでの意見交換(3月17日)
インドネシアTokopedia社にて(3月17日)
インドネシア最高裁判所にて(3月19日)
後半(3月20日〜21日)はマレーシアにて、MyIPO(マレーシア知的財産公社)、MDTCC(マレーシア消費者庁)を訪問しました。また、市場調査も行っています。
MyIPOでは局長(日本の特許庁長官に相当する方)・副局長始め、多くのメンバーと、非常に和やかな雰囲気で意見交換を行い、特許法に関する改善提案や商標法に関する質問などを行いました。なお、JIPA訪問団の様子が即日MyIPOのインスタグラムに掲載されました。
https://www.instagram.com/p/DHambDNzOD7/?img_index=1
消費者庁でも事前に送付した要望書に対する綿密な回答やプレゼンテーションを頂き、また、こちらからの提案を今後の法改正の参考にするという発言もあり、非常に実りある打合せになりました。市場調査では、直近で摘発が実施された影響で、実店舗において目立った模倣品は発見されず、消費者庁による積極的な摘発の成果を実感しました。
最後になりますが、本訪問団に準備段階から多大な協力をいただき、全工程に参加して下さったJETROシンガポールの西尾知的財産部長と、インドネシアで多大な協力をいただき、同国での工程に参加して下さったJICA Expertの岡様、Vera様に感謝申し上げます。
本訪問団の詳細については後日、報告書を作成し、JIPA会員の皆さまに展開させていただく予定です。
