国際活動

台湾知慧財産局洪淑敏局長他との意見交換

  2023/2/15、台湾知慧財産局(TIPO)洪淑敏局長等の来日に合わせ、対面で意見交換を実施しました。JIPAからは松本副理事長、熊谷事務局長ほか、寺川国際第3委員長、飯村副委員長、小川副委員長、熊谷副委員長、谷本アドバイザー、事務局の計8名が参加しました。

 コロナ後初めての対面での会合に、松本副理事長からTIPOの来日を歓迎する旨述べたうえで最近のJIPAの状況、台湾に対する活動を紹介しました。その後、主に、「PCT出願制度」、「分割出願制度」、「間接侵害制度」、「特許期間延長制度」について意見交換を実施しました。
「PCT出願制度」について、JIPA側の懸念として、台湾の場合、PCTルートではないため、基礎出願から翻訳文等の提出までを含めて1年に期間が制限されてしまうことで、業界によっては技術的に未成熟なものが台湾に出願されてしまうこと等の懸念を説明しました。TIPOからは、2018年の専利法のパブコメでも同様の意見があったが、議論の結果、翻訳文の提出を延長するものとはしなかったと説明され、OA・FAの期間も短く、台湾の評価レポートはコストが少ないこと等から、グローバルの出願のスタート地点として活用してほしいとのコメントがされました。「分割出願制度」は、現在進行中の台湾の法改正の状況を確認し、「間接侵害制度」については、台湾における裁判実務を参照しつつ、最近ではソフトウェア等複数の当事者によって侵害が成立する事案もあこと等を説明し、裁判実務で対応できないものもあるため、法律改正による対応を望む旨を伝えました。
その他、メタバースに関する技術について、TIPOが2021年に専利指南を改正したり、2022年1月に特許審査ケースブック公表して、審査官のサポートと、産業界による特許化の支援を行っている旨の幅広い情報提供がされました。
会合は和やかな雰囲気で進行し、双方が直接的なコミュニケーションの大切さを再確認し、交流を継続していくことを約束しました。

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