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第14回JIPA知財シンポジウム 開催報告

2015/2/27、東京国際フォーラムにて「Focus on the IP Vision 「競争」と「協調」を実現する知財制度〜審査、司法の今後と、企業の知財戦略〜」と題して、第14回JIPA知財シンポジウムを開催しました。本年は900名を超える知財関係者を集め、2つの基調講演と、3つのパネルディスカッションを行いました。

基調講演の部では、ガリWIPO事務局長にご来場頂き、グローバルな観点から知財のあるべき姿とWIPOの取組みについてご講演頂き、伊藤JPO長官からは、企業を支援する特許庁の取組みとして「スピードと審査の質」「グローバル化」についてご紹介頂きました。
特別セッションでは、ガリ事務局長と伊藤長官にコメンテータとしてご参加頂き、上野参与のコーディネートの下、「グローバル化する知財に対するJIPAの取組み」について、特に特許制度調和やWIPO GREENを中心とした環境問題と知財、新興国の知財制度の課題と充実化について、ディスカッションを行いました。JIPAからの参加者は、国際政策PJ担当の鈴木崇副理事長(日立製作所)、アジア戦略PJ担当の別所常務理事(本田技研工業)が参加しました。

午後のパネルディスカッションIでは、守屋氏(ソニー)のコーディネートの下、飯村氏(知財高裁前所長)より、開示命令、損害賠償、和解勧試等を中心に日本の知財訴訟の現状について、カポス氏(米国特許商標局前長官)より、AIA改正法後の諸情勢及びソフトウェア関連等の審/判決例について、レーダー氏(米国CAFC前主席判事)より、米国知財訴訟の現状について、紹介頂きました。また長澤氏(キヤノン)からは、企業が考える司法・知財制度への期待についてご紹介を頂き、「予測性を高める制度と紛争解決の今後のあり方」について議論を深めました。

続いてパネルディスカッションIIでは、中務弁護士(中央総合法律事務所)のコーディネートの下、熊谷氏(東芝)、山口氏(中外製薬)、花本氏(コマツ)、実原氏(新日鐵住金)から構成されるパネリストの間で、各社の事例を紹介いただいた上で、企業としての競争力の強化とともに企業同士の連携・協働が必要となる時代に「競争」と「協調」の戦略をどうすべきか等、企業の技術分野の垣根を越えた議論をしていただきました。

そしてポスターセッションでは、専門委員会への委員派遣を検討している企業や委員OBとの交流場としてにぎやかな場となりました。恒例のベストポスター賞では、1位中小人数知財会員フォローアップ研究会、2位マネージメント委員会、3位ライセンス第一委員会となり、会長賞には、著作権委員会が選ばれました。

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[Update 2015-03-11 ]