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WIPO-SCP (Standing Committee of the Low of Patents) 27th sessionへの参加
2017年12月11日〜15日、スイス・ジュネーブで開催されたWIPO第27回Standing Committee on the Law of Patents(SCP:特許法常設委員会)会合に、医薬バイオテクノロジー委員会から迫 敏史 氏(委員長)を派遣しました。
WIPO-SCPでは「Exceptions and limitations to patent rights(特許権の例外と制限)」、「Quality of patents(特許の質)」、「Patents and health(特許と健康)」、「Confidentiality of communications between clients and their patent advisors(クライアントと特許アドバイザー間の秘密保持)」および「Transfer of technology(技術移転)」の5つの主議題を中心に議論が行われています。特に新興国におけるAccess to Medicineを改善するために、TRIPS flexibility(自由な特許性基準設定、強制実施権など)の最大限活用、医薬品価格並びに医薬関連特許情報の透明化などを中心に医薬品に関する特許制度に対して新興国側から厳しい意見が出ております。そのため、引き続き先進国側の意見の後押しを行うため医薬・バイオテクノロジー委員会から代表を派遣しました。特に新薬創出における特許制度の重要性や医薬品産業界のAccess to Medicineに関する取り組みを必要に応じて表明できるように、先進国側のNGOとして、事前に日本国特許庁、製薬協等と協働しながら準備を行い、ステートメントを表明することができたことは大きな成果になりました。
今後も特許制度のユーザーである産業界の取り組みを紹介しながら、医薬品に対する適正な特許保護を継続して求めて行く必要があると思います。
写真は日本国特許庁を含めた日本政府代表団とのものです。(左端:筆者)
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[Update 2017-12-15 ]