トピックス
三極特許庁・ユーザ会合、B+会合、三極ユーザ会合開催報告
2016年2月23日(火)、米国USPTOにおいて、三極特許庁(米国、欧州、日本)と三極ユーザとの会合が開催されました。三極特許庁からは、米国特許商標庁(USPTO)リー長官、欧州特許庁(EPO)ルッツ副長官、日本国特許庁(JPO)小柳特許技監/特許庁CIOが出席し、三極ユーザは、JIPA、AIPLA&IPO、Business Europeが参加して開催されました。JIPAからは国際政策PJより、宮下PJリーダー、大橋ハーモナイゼーションWGリーダー、大塚委員、岩崎委員ほかが参加しました。
今回の会合では、先ず三極特許庁に加えWIPOから最近の活動状況等が紹介され、続いてB+におけるグレースピリオド、衝突出願、先使用権に関する制度調和の検討状況等が報告されました。また、ユーザ側からは、これら三項目の検討状況を報告し、さらなる三極ユーザとしての提案を行いました。これらは、3月22日(月)の午後に開催された三極ユーザのみの会議にて、実体ハーモナイゼーション(グレースピリオド・衝突出願・先使用権)に関し、ユーザとして一致できる項目やオプションについて検討したものに基づきます。
次に、特許庁側から手続きハーモナイゼーション(PHEP)(「発明の単一性」、「記載要件」、「先行技術」)の検討状況について報告及びユーザとの意見交換を行いました。ユーザ側からは各項目の調和の必要性を説明し、迅速な検討を求めました。JIPAからは、「先行技術」についてJIPAが調査・分析した結果を共有し、課題と今後の議論の進め方を提案し、三極特許庁からはJIPAの調査・分析に大変興味深い結果であるとの感想を頂きました。
また、五極特許庁・ユーザによる第3回グローバルドシエ・タスクフォース会合に関し、グローバルドシエの推進状況について説明を受けると共に意見交換をしました。
3月22日(月) 午後の三極ユーザのみの会議では、また、実体ハーモナイゼーションに加え、手続きハーモナイゼーション(PHEP)に関して今後の進め方等について議論を行いました。JIPAからは記載要件及び先行技術の調査分析結果の共有及び検討の方向性等を提案し、翌日の特許庁との会合の準備として各トピックに対する議論の進め方等の意見交換を行いました。
なお、三極特許庁・ユーザ会合において、日本国特許庁主催で2016年6月1日(水)に開催予定の五極特許庁・ユーザ会議についての説明がされました。
次回三極特許庁・ユーザ会合は、来年(2017年)春にEPO主催で欧州での開催となります。
また、今回の米国訪問の機会を利用し、Intellectual Property Owners Association(IPO)と、双方の協会運営、研修内容、委員会活動(JIPAからは国際第1委員会、特許第1委員会活動のプレゼン)、国際活動等について相互に紹介し、意見交換を行い、今後の連携を約束しました。
[Update 2016-03-17 ]