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フェアトレード委員会:ベトナム・マレーシア・インドネシアへ調査団派遣

 2017/11/5-10、フェアトレード委員会では、沖田委員長を団長とする4名の調査団をベトナム・マレーシア・インドネシアに派遣した。
 フェアトレード委員会では、日本企業の進出の盛んなASEAN地域に着目し、ASEAN地域に進出する際の営業秘密保護の実務及びASEAN地域の営業秘密法制について調査・研究を行っている。
 昨年は、ASEAN各地の情報が集まるシンガポール、及び営業秘密法の法改正が行われたタイについて調査を行ったが、本年は成長著しい、ベトナム・マレーシア・インドネシアを調査対象国とした。

 ベトナムでは、現地法律事務所を訪問して営業秘密侵害事案及び営業秘密漏洩防止の実務について調査・意見交換を行ったほか、現地企業を訪問し、従業員の流動性とその対応、秘密情報管理の実務等について実態の把握と意見交換を行った。
 マレーシアでは、マレーシア知的財産公社(MyIPO)を訪問し、コモンローの下での営業秘密保護、判例、秘密情報を守るための法制度等について意見交換をおこなったほか、現地法律事務所を訪問して営業秘密侵害事案及び営業秘密漏洩防止の実務について調査・意見交換を行った。
 インドネシアでは、インドネシア知的財産権総局(DGIP)を訪問し、営業秘密法の運用状況や手続き等について調査・意見交換を行ったほか、現地法律事務所を複数訪問し、営業秘密侵害事案及び営業秘密漏洩防止の実務について、それぞれ調査・意見交換を行った。

 今回訪問した、ベトナムとインドネシアは営業秘密を保護する法律を有しているが、法律の運用や、啓蒙や教育については徐々に整備がなされている状況であると感じられた。マレーシアでは営業秘密はコモンローで保護されるが、判例を積み重ねて、営業秘密保護の基本的な考え方は専門家の間では定着しつつあるものの、啓蒙や教育については徐々に整備がなされている状況であると感じられた。

[Update 2017-12-14 ]