「知財管理」誌
Vol.68 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 68巻(2018年) / 12号 / 1695頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許異議申立に関する分析─新規性に焦点をおいて─ |
著者 | 特許第2 委員会第3 小委員会 |
抄録 | 平成27年4月に新しい特許異議申立(以下、「異議申立」という。)制度が施行され、月100件程度の異議申立が行われており、まとまった統計データが報告されている。公開されている統計データ1)によると、維持決定率が非常に高く、取消理由通知が1回も発行されずに維持決定となった案件も多い。そこで、なぜ維持決定率が高いのかを探るべく、申立理由の根拠条文毎における取消理由通知への採用率、訂正の有無、審査時と異議申立の審理時とで用いられた文献の相違等の様々な分析を行ったところ、新規性違反の異議申立において審査時の引用文献と同一の文献を根拠に異議申立がされている案件が一定数あった。そこで、同一の文献を用いても取消理由通知に採用されるのか、訂正させることが可能なのかを調査し、さらに同一の文献を用いた異議申立の申立人の主張などを確認した。 |