「知財管理」誌
Vol.68 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 68巻(2018年) / 12号 / 1656頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 中国標準化制度の動向─WAPIに関する標準必須特許侵害事件を中心として─ |
著者 | 山田勇毅 |
抄録 | 無線LAN認証およびプライバシー・インフラストラクチャー(WAPI)に係る標準必須特許の所有者である西安西電捷通無線網絡通信股份有限公司(西電捷通社)とソニー移動通信製品(中国)有限公司(ソニー中国社)との間の事件について、2018年3月28日、北京市高級人民法院は、ソニー中国社の控訴を棄却し、一審判決を維持する二審判決を下した。二審判決では、ソニー中国社の侵害幇助を否定したが、開発段階における侵害行為を認め、一審判決と同額の損害賠償額及び差止め請求を認めた。本事件をめぐっては、国家強制標準における必須特許、方法特許の消尽、間接侵害などいくつかの重要な法律問題が含まれている。本稿では、本事件の一審判決と二審判決について考察すると共に、他の事件を含め、中国における標準規格に関する法制度の最近の動向について概説する。 |