「知財管理」誌
Vol.61 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 61巻(2011年) / 2号 / 149頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 中国における技術契約に関する法的諸問題 |
著者 | 遠藤 誠 |
抄録 | 日本企業及びその中国子会社が、中国企業との間で、例えば、技術ライセンス契約、開発 委託契約等を締結する場合、中国における技術契約に関する様々な法規制に注意する必要がある。(1) 理論上、技術輸出入管理条例の適用範囲は非常に広いこと、(2)中国から日本へのロイヤルティ送金の 必要がない場合には、実務上、契約登録手続を行わないことも少なくないこと、(3)法令上はロイヤル ティの料率に対する制限はないが、実務上は、高いロイヤルティを設定した場合、送金に支障が出る 可能性が完全に無いとはいえないこと、(4)技術供与側の保証義務については、実務上、保証義務を限 定する方法が試みられていること、(5)技術受入側のなした改良発明につき、適当な対価の移転なくし て、当然に技術供与側に帰属する等と定めることは、無効とされる可能性が高いこと等に留意が必要 である。 |