「知財管理」誌
Vol.61 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 61巻(2011年) / 1号 / 79頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.388) |
論文名 | No.388 進歩性判断における課題の評価 |
著者 | 後呂 和男 |
抄録 | 本事件は、平成11年特許願第331836号「耐油汚れの評価方法」の拒絶審決に対する審決取 消訴訟である。知財高裁は、本願発明は引用刊行物と解決課題や発明の技術思想において異なるもの であって、これらから本願発明に到達することはないとして、本願発明の進歩性を肯定した。審査基 準では解決課題の共通性が進歩性否定の論理づけとなるとされている。本稿では、この事件を出発点 として、課題がどのように相違すれば進歩性を認めるべきか、共通性とはいかなる範囲をいうのか、 課題の客観性、課題の上位概念化との関係はどのように考えるべきであるのかについて考察した。 |