「知財管理」誌
Vol.59 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 59巻(2009年) / 3号 / 339頁 |
論文区分 | 特集(標準化活動の動向と知財戦略) |
論文名 | 環境技術をめぐる標準化の課題 |
著者 | 森紘一 |
抄録 | 地球温暖化、有害化学物質、資源の枯渇などの環境問題は大きな社会問題となっている。環境関連の法規制は各国/地域で策定されており、これらは標準を参照することがあり、関連規格の国際的な標準化が望まれている。IEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)ではこのような要望に対処すべく、電気電子機器全般に共通する環境規格を作成する環境標準化委員会(TC111)を2004年10月に設立した。 本稿では、欧州を中心とした環境規制(WEEE指令など)の現状と今後、および環境標準化についてTC111の概要と活動状況を述べる。 規格開発は、一種のルール作りであり、WTOにおける自由貿易促進の基礎となる共通のルール作りに国際標準化の意義があると考える。 一方、環境関係国際規格は産業界に与える影響が大きく、自国(あるいは自社)に有利なように規格化を行うには、積極的な参加と同時に、国内のサポート体制も重要である。 本稿では、標準化と知的財産権についても言及する。 |