「知財管理」誌
Vol.59 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 59巻(2009年) / 11号 / 1387頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 産学連携のための国立大学における知的財産権の管理,運用のあり方 |
著者 | 古西 真,高 橋 真木子 |
抄録 | 「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律」の制 定(1988年)に象徴されるように、産学連携の必要性が認識され、国立大学の法人化(2004年)を契 機にその運営は柔軟性を増した。しかしながら、国立大学の社会的使命を踏まえて、どのようなかた ちで産学連携を行っていくかについての議論は未だ不十分である。国立大学における知的財産権の管 理、運用は、共同研究、受託研究、コンサルティングなどの産学連携活動の一つの手段となり、国立 大学における管理、運用は民間企業のそれとは大きく異なる。国立大学の社会的な役割を踏まえると、 そこで生み出された研究成果が、円滑に民間企業に移転され活用された結果、その収益の一部が循環 するという視点が重要である。本稿においては、この循環を円滑に実施するために、国立大学の知的 財産権の管理、運用を如何に行うべきか、その際に必要な視点は何か、を考察する。 |