「知財管理」誌
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掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 73巻(2023年) / 10号 / 1203頁 |
論文区分 | 特集(知財立国20年 これまでとこれから) |
論文名 | 無形資産経営を再考する─知財の役割変化─ |
著者 | 立本博文 |
抄録 | 現代経営では、知財によって競争力を養い、新事業を創出する無形資産経営は必須のものであるが、日本産業全体でその取り組みは停滞している。この状況を鑑み、本稿では近年の知財の役割変化を「投資・新事業・経営」の視点から論ずる。(1)投資の観点では、投資家と企業が、知財・無形資産に基づいて企業価値を理解し共有することで企業価値を高め、イノベーションに必要なリスクマネーを企業が獲得する重要性を説明する。(2)新事業の観点では、特許・商標・意匠やデータなど幅広い知財・無形資産を新事業開発に役立てるために、CTO設置、知財部と事業部の併走、大学とのオープンイノベーションなどの重要性を説明する。(3)経営の視点では、知財マネジメントを推進するための組織体制と人材育成、さらに、全産業レベルの人材育成の場の必要性を説明する。これらは日本産業が次の成長エンジンを得るために必須のものであり、産業政策的な支援も必要と思われる。 |