「知財管理」誌
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掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 74巻(2024年) / 11号 / 1353頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 「知的財産,遺伝資源及び関連する伝統的知識に関するWIPO条約」の概要 |
著者 | 大山栄成/宮岡真衣/小野隆史 |
抄録 | 本年5月、スイス・ジュネーブのWIPO本部において、「知的財産、遺伝資源及び遺伝資源に関連する伝統的知識に関する国際的な法的文書を確定させるための外交会議」が開催され、2週間の議論の末、全会一致で「知的財産、遺伝資源及び関連する伝統的知識に関するWIPO条約」が採択された。特許の分野でWIPOの条約が合意されたのは、2000年に採択された特許法条約(Patent Law Treaty)以来24年ぶりである。また、本条約は、WIPOにおいて、遺伝資源及び遺伝資源に関連する伝統的知識を扱う初の条約となる。本稿では、条約の交渉・採択の場となった外交会議における議論に触れつつ、特許における出所開示要件の導入を主な内容とする新条約の主要部分である実体面の規定(第1条から第9条まで)の内容について解説する1)。 |