「知財管理」誌
「知財管理」誌 検索
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 65巻(2015年) / 11号 / 1582頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 抗体医薬特許における,非配列限定型/配列限定型特許の出願・審査傾向の分析と考察 |
著者 | 徳重大輔 |
抄録 | 抗体医薬特許は、(1)抗体のアミノ酸配列を限定しない特許(非配列限定型特許)と、(2)限定した特許(配列限定型特許)に分類することができる。より権利範囲の広い特許になりやすいのは前者であり、上手く取得できればビジネス上のメリットは大きいと考えられる。しかしながら、記載要件や進歩性等の問題により、非配列限定型特許の権利化は容易ではない。そこで、本稿では、非配列限定型、配列限定型特許それぞれにおける、クレーム・明細書の記載内容の傾向、審査・応答内容の傾向を統計的な観点から分析、考察した。その結果、典型的な抗体医薬特許において、非配列限定型特許の多くは実施例の抗体数1個、配列数0個、寄託数0個であることなどが示された。また、非配列限定型特許の取得のためには、実施例の充実度、限定の種類、先行技術への差別化、拒絶理由への応答方法などに注意すべきであることが示唆された。 |