「知財管理」誌
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掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 74巻(2024年) / 6号 / 738頁 |
論文区分 | 海外注目判決(No. 93) |
論文名 | (No. 93) [中国]実用新案権侵害訴訟が 提起された場合の対抗手段 |
著者 | 沈 錦華/朱 百強/田代俊明 |
抄録 | 中国においては、実用新案は出願数、登録数、権利行使いずれも特許よりも多く、簡単な実用新案権を根拠に侵害訴訟が提起されるリスクがある。侵害訴訟においては、「現有技術の抗弁」を提出できるが、実用新案権無効の抗弁は提出できず、別途無効宣告請求をする必要がある。無効宣告請求をする場合、簡単である故に特許文献が見つからない可能性があり、非特許文献が重要となりうる。本事例では、侵害訴訟第1審では、被疑侵害製品が請求項の保護範囲に含まれないとされ、被告が勝訴した。一方、被告は別途無効審判請求をし、特許文献及び非特許文献の組合せにより、3つの請求項のうち2つが無効と判断された。侵害訴訟第2審(最高人民法院)では、残りの請求項についても、被疑侵害製品が請求項の保護範囲に含まれないとされ、原告の請求が否定された。 |