抄録 |
IP-PAC(Intellectual Property Partnership Conference)は、米国特許商標庁(以下、USPTO)と日本代理人及び日本企業との間で、米国知的財産制度の審査、運用について、意見交換を行う会合である。AIPLA(American Intellectual Property Law Association)は、主に米国代理人で構成される組織で、AIPLA premeetingは、AIPLAに所属する米国代理人と、日本代理人及び日本企業との間で、最新の米国知的財産制度、米国知的財産権に関する判例について、意見交換を行う会合である。筆者は、米国ワシントンDC周辺で2023年10月16日にIP-PAC、10月17、18日にAIPLA premeetingに参加して意見交換を行ってきた。IP-PACにおいては、JIPAとしてUSPTOに対して、無線通信のSEPの審査について特許法に従って厳密に判断してほしい点、SEPの無効審判を開始するハードルを下げてほしい点を提言した。また、AIPLA premeetingにおいては、JIPAの国際第1委員会で調査中の論説のテーマについて発表し、代理人からフィードバックを得られた。本稿では、筆者がIP-PAC,AIPLA premeetingに参加して報告した内容、他の参加者の報告内容を中心に報告する。 |