「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 8号 / 1075頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 市場牽引役としての知的財産権─ドローンビジネスを例にして─ |
著者 | 中畑 稔/ 堀 拓也 |
抄録 | 近年、無人航空機の利用が社会実験から社会実装を迎えるフェーズに移行しつつある。この分野に属する技術の日本国内における特許出願件数は、2013年以降急激に増加している。無人航空機は、空撮、点検、測量等様々な分野で利用されることから、用途に応じた多機能化も進んでいる。また、これに用いられる要素基盤技術、応用技術、ビジネスソリューションに用いられる技術に至るまで様々なプレーヤーが参入してきている。参入プレーヤーには古くから航空機を含むこの分野に対する技術開発を進めてきた大企業や、他の製品に利用されていた要素技術を無人航空機用途に改良した中小企業、そして、ベンチャー企業が名前を連ねており、特に最近では、これらの企業間でのコラボレーション事例も見られるようになった。本稿では、国内外の知財活動の動向や参入プレーヤーを調査しつつ、技術の適用分野毎に参入プレーヤーを分析し、合わせてベンチャー企業と大企業とのオープンイノベーション事例にも言及する。 |