「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 4号 / 454頁 |
論文区分 | 特集(“知財”を超える) |
論文名 | モビリティ革命の現在地と知財活動 |
著者 | 川村裕一郎 |
抄録 | 100年に一度といわれる大変革が、自動車業界を揺るがし始めている。社会的に5G通信イ ンフラが整備されると、自動車でも大幅に進化したコネクティッドサービスや自動運転機能が実現さ れていく。自動車がIoTの各種デバイスと相互接続されるようになると、CASE/MaaSと呼ばれるプ ラットフォームは自動車を飲み込んでいくことになる。遠い将来、車が個人の所有物ではなく、サー ビスの一環となった時には、企業の持つブランド・技術・デザインなどの重要性が失われることを意 味するのかもしれない。これから起きる産業構造の変化の過程で、知財部門には知財創出・保護・活 用だけでなく、標準化規格に組み込まれた必須特許の対応も必須となり、そして異業種との知財的連 携がこれまで以上に重要になる。企業の中の部門としての役割も、知財プロとしての個人の意識も変 わらざるをえない筈である。筆者は昨年までアメリカに駐在し知財関連業務に従事しており、アメリ カ滞在当時の具体的な経験等を踏まえて説明する。 |