「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 1号 / 106頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 審査官の記載要件に関する判断傾向の分析 |
著者 | 特許第1 委員会第2 小委員会 |
抄録 | 審査官による記載要件に関する判断傾向を確認するにあたり、記載要件違反を理由とする拒絶理由の通知がなされる割合が、審査官によってばらつきがあるか、調査を行った。その結果、筆頭IPCがG06Q及びC08Lの技術分野において、審査官によって割合にばらつきがあることを確認した。また、各技術分野において、記載要件違反を通知する割合が、平均的な審査官と、平均より高い審査官と、低い審査官とで、通知内容に傾向があることがわかった。具体的には、筆頭IPCがG06Qの技術分野では、明確性要件違反に関して通知する割合が低い審査官は、形式的な内容での指摘が多く、実体的な内容での指摘が少なかった。また、筆頭IPCがC08Lの技術分野では、サポート要件違反に関して通知する割合が低い審査官ほど、審査基準に示される類型(3)に相当する指摘が少ないことがわかった。 |