「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 10号 / 1382頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 日米協働調査試行プログラム(CSP) に関する調査・研究 |
著者 | 特許第1 委員会 第1 小委員会 |
抄録 | 国際的な経済活動及び研究開発活動の進展に伴う知財活動のグローバル化を背景に、特許制度の国際的調和に関する議論が五大特許庁(五庁)を中心になされている。このような潮流の中、日本国特許庁(JPO)と米国特許商標庁(USPTO)は協働的な特許審査を試行しており、審査段階において、各庁が実施した先行技術文献調査の結果及び見解を互いに共有する日米協働調査試行プログラム(CSP)を行っている。両庁によれば、この協働的な取組みは国際的な特許審査の試みであり、また、ユーザーメリットとして審査・権利取得時期の予見性向上等、複数の利点を掲げていることから、CSPの実態を理解した上で選択肢の1つとして活用することには意義がある。本論説では、文献調査結果と見解を共有する特殊な審査であるCSPの現状を実態調査に基づきまとめ、そのメリットの検証をふまえて、協働的な特許審査に対する今後の期待を述べる。 |