「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 1号 / 42頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 色彩のみからなる商標の出願と権利化─拒絶理由をどう回避するか?─ |
著者 | 青木博通 |
抄録 | 新商標が2015年4月1日から商標出願の対象となり、色彩のみからなる商標も500件以上出願されているが、登録されたのは、色彩の組み合わせからなる商標が7件しかなく、単色の商標は1件もない。本稿では、色彩のみからなる商標の登録率の低い要因を探るとともに、拒絶理由の回避の手法などについても、拒絶理由を受けて登録になったケースを参考に検討した。立体商標の裁判例や商標審査基準を参考に、丹念に証拠を積み上げ、色彩を商品等の出所標識として需要者が認識していることを立証できれば、登録は可能である。特に審査段階では、圧倒的な市場独占がない場合、「色彩のみで商品等の出所が識別できるとする需要者の生の声」が、最終的な決め手となる。 |