「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 1号 / 20頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 大学発ベンチャーの戦略と支援 |
著者 | 山内恒 |
抄録 | 国立大学は法人化後、約15年にわたり、民間企業等への特許ライセンスや共同研究を推進し、大学の知を社会に還元してきた。さらに昨今は、社会課題を解決するイノベーションの創出が大学に求められている。そこで大学は、イノベーションの一翼を担う大学発ベンチャーの創出支援に注力するが、一方で、大学発ベンチャーの成功の果実を自らの財務基盤強化へ繋げる努力が求められている。本稿は、大学発ベンチャーのうち、大学の知的財産(特許等)を利用したベンチャーに焦点を当て、大学発ベンチャーの分類や支援について九州大学の事例をもとに紹介する。また、知的財産のライセンス対価に伴うエクイティ(新株予約権、株式)取得にかかる考えを述べ、大学がベンチャーから新株予約権取得を促進することで大学の財務基盤の強化に繋げる方策を提案する。 |