「知財管理」誌
Vol.69 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 69巻(2019年) / 12号 / 1644頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 倒産事件における知的財産権の換価処分と実務対応─破産事件の場合を中心に─ |
著者 | 服部誠/中村閑 |
抄録 | 会社について倒産手続が開始された場合、一般に、当該会社が保有する知的財産権は、管財人等により第三者に有償で譲渡がなされるか、それが困難な場合には放棄がなされることとなる。価値のある知的財産権がどのように処分されるかは、競業他社を含む関係者にとって関心事の一つであり、場合によっては、自ら譲り受けることを希望する場合もあろう。もっとも、企業等の知財実務において、他社の倒産手続に関与する機会は少ないのが実情であり、倒産手続における知的財産権の処分の実態は、あまり知られていないと思われる。そこで、本稿では、倒産手続の概要に触れた上で、知的財産権の処理が問題となりやすい破産事件を採り上げ、破産管財人による知的財産権の処分の実態について説明する。そして、最後に、破産会社の保有する知的財産権の譲受けを希望する場合に採るべき実務対応について説明する。 |