「知財管理」誌

Vol.67 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 67巻(2017年) / 7号 / 1087頁
論文区分 判例と実務シリーズ(No. 471)
論文名 (No. 471) 誤訳の訂正が特許請求の範囲を変更するものとして認められなかった事例
著者 佐々木眞人
抄録  本事案は、「ホスホン酸」と記載すべきものを「燐酸」又は「リン酸」と誤訳した状態で登録されたことから、訂正審判(特許法126条)を請求して当該誤訳を訂正しようとしたが、認められなかった事案である。裁判所は、「燐酸」又は「リン酸」という記載から「ホスホン酸」への訂正が特許請求の範囲の実質的変更(特許法126条6項)に該当すると判断し、その訂正を認めなかった。本稿では、本事案の内容を分析し、誤訳の訂正の背景や意義及び過去の裁判例を踏まえた上で、誤訳の訂正の際の特有の問題や実務上の留意点に言及する。
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.