「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 6号 / 914頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 韓国における進歩性判断の過去・現在・未来 |
著者 | 金元/張慧遠 |
抄録 | 特許訴訟の実務において、進歩性が最も重要な争点になる場合が多い。進歩性の判断時に事後的考察をすれば、その結果が歪曲される可能性があるが、事後的考察をするまいと意識的に努力をしても、そのような歪曲は矯正し難い。 韓国の大法院は、事後的考察禁止の原則を宣言して以来、結合発明の進歩性の判断の考え方や、先行発明の技術的意味の解釈・摘要の考え方など、世界に向けて掲げられる進歩性の判断基準を十分に提示してきた。最近言い渡された判決でも、進歩性の判断時の先行文献との対比や、考慮すべき先行文献の範囲の考え方を判示した。これら一連の判決は、先行発明の技術的意味を正確に把握したうえで進歩性判断をしなければならないというもので、事後的考察を防止する面でも相当な意味を持つ。 特許法院が知的財産権のハブ裁判所へと向かっている今、このような土台を基に事後的考察を防止できる進歩性判断の法理の定着及びこれを後押しする優れた特許裁判実務の定着のための多くの努力が必要であり、提議という観点からいくつか方法を提案してみる。 |