「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 4号 / 513頁 |
論文区分 | 特集(第4次産業革命と知財) |
論文名 | ライフサイエンス分野での技術革新と特許保護─遺伝子関連発明及び医療方法の特許性に関する国際的な議論と特許審査基準の変遷─ |
著者 | 小野新次郎 |
抄録 | 遺伝子関連発明及び医療方法等のライフサイエンス分野の技術革新の特許保護に関して、20世紀後半から欧米がその事業化及び出願数においても我が国をリードしていたこと、及び、この分野の発明はグローバルな特許保護が必須であり、日本の審査基準は国際的な整合性が必要であることから、三極特許庁の比較研究の成果等欧米の動向を常に先取りした事例集を主体としたものを作成及び改訂をしてきている。本稿では1990年代からの遺伝子関連発明の技術革新と特許保護の問題から、近年の米国最高裁のMyriad判決に至るまでの国際的な動向とその背景、及び米国と同様に医療方法を特許保護ができないかを検討した委員会とその結果である、医療方法に関する2005年と2009年の審査基準の検討状況をレビューするとともに、今後の国際的な進展を考察する。 その際、この分野の特許保護で考慮すべき研究の自由度の確保と保護された成果の公衆のアクセスとの均衡の問題にも言及している。 |