「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 3号 / 422頁 |
論文区分 | 協会活動 |
論文名 | WIPO特許法常設委員会第25回会合 |
著者 | 新保雅士 |
抄録 | WIPO-SCPは、特許法の国際的な発展に関して、先進国と新興国が会して問題を議論したり、連携を進めたり、指針を与えたりするために、1998年に創設されたものです。最近は年2回開催され、「特許権の例外と制限」、「特許の質」、「特許と健康」、「クライアントと特許アドバイザー間の秘密保持」および「技術移転」の5つの主議題と1979年に作成されたWIPO Model Lawの改訂要否について議論が行われています。特に新興国側からは医薬品に関する特許制度に対して厳しい意見が出ており、2016年9月にAccess to Medicinesに関する国連ハイレベルパネルのレポート1)が発表されたことから、今まで以上に厳しい要望が出ることが予想されたため、引き続き、医薬・バイオテクノロジー委員会から代表を派遣し、対応しました。 会合前に日本国特許庁、日本製薬工業協会(以下、製薬協)および国際製薬団体連合会(以下、IFPMA)と協働してJIPAの考え方をまとめ、会合当日に継続的な新薬開発における特許制度の重要性や医薬品産業界のAccess to Medicinesに関する取り組みについてステートメント(意見表明)を行うことができました。第25回の会合の議事内容につき報告します。 |