「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 3号 / 343頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 多国間取引における特許権行使:合衆国法典35巻271条(a)の「譲渡」「譲渡の申し出」 |
著者 | ライオネル・ラヴェニュー/北岡久美子 |
抄録 | 商業取引の国際化にともない、最近の米国における特許侵害訴訟においては、米国特許権者が、米国外で製造販売された製品を侵害品とし、米国外で事業活動を行っている会社を被告として、訴えを提起することが頻繁にみられる。特許権が属地的な権利であることから、こうした海外製の製品に対して米国特許権を行使することができるかは、訴訟の勝敗を決する重要なポイントとなっている。しかし、従前の米国判例下では、どのような場合に、米国特許権の侵害があると判断できるか明らかではない状況が続いていた。35 U.S.C. §271(a)で特許侵害行為とされる、「譲渡」あるいは「譲渡の申し出」について判断した裁判例が、合衆国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)のHalo Electronics, Inc., v. Pulse Electronics, Inc.,1)等、続いたため、事例および判決の内容を紹介する。 |