「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 11号 / 1662頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許権侵害訴訟における損害賠償額の減額要素に関する研究 |
著者 | 特許第2 委員会第2 小委員会 |
抄録 | 特許権侵害訴訟において権利侵害が認定されたとしても、推定覆滅事由や寄与度と呼ばれる抽象的な概念によって損害賠償の認容額が大幅に減額される裁判例が見られる。大幅な減額は、特許権者がそもそも過大な損害賠償額を請求したと思われる事件では顕著に見られるが、過大な請求をしたとは言えない事件においても侵害者からの主張により減額されるケースが見られるため、特許権者にとっては損害賠償額の予測が難しく、訴訟を躊躇する一因になっていると言われている1)。そこで、推定覆滅事由や寄与度等、損害賠償額を減額する要素及び主張に焦点をあて、減額のメカニズムを明らかにするとともに、裁判所の容認割合、要素毎の傾向、特許法102条1〜3項別の傾向等を分析した。 |